卑猥遊戯
-三浦さん-
爺ぃの家への使いは僕にもありがたい産物をもたらしてくれた。
車庫の二階の物置でママとの秘密の糸口も見つける事ができた。
(呆れるよもう…)
積み上げられたアルバムの中に見つけたのはママの裸の写真集。
全裸と満このアップの2枚組が0才からつい最近の36歳まであった。それと死んだ婆ちゃんのもあって、婆ちゃんのは服と下着が1着揃いに靴まで並べられていた。
それを見ると爺ぃに対する憎しみが失せていく様だった。
確かに異常でも爺ぃはちゃんと家族を愛しているのだと思った。
でも三浦さんを姦るのはもう止められない。
ママの裸写真とママを捩じ伏せた録音レコーダーを持って三浦さんの家に僕は向った。
「たかしです。また遊びに来ちゃいました」
もう何十回と足を運んでいたので三浦さんも怪訝無く僕を迎えてくれていた。
三浦さんの旦那さんも既に他界。二人の息子さんも家を出てるから憶することもない。
友達の家より堂々と飯も食っていたし昼寝も出来ていた。
「三浦さん、ちょっとこれ聴いて」
初めは僕とママの絡み声だった。
「何よこれ…、たかし君止めて…」
血相を変えた三浦さんに僕はすかさず話した。
「これ、僕と僕のママなんです。僕の家って近親相姦なんですよ」
益々血相を変えて顔を真っ赤に叱り口調に止めろと言った三浦さん。
「次はこれ聴いて」
そして祖父の声を聞いた三浦さんの表情が凍った。
「これ判ります?。ママと祖父なんです。ママと祖父はママが小さい頃から近親相姦なんです。」
またすかさず今度はママの裸写真を三浦さんに見せた。
「こんな写真が祖父の家にいっぱいあるんです。誕生日ごとに撮ってたみたいで…。」
三浦さんの顔からは血の気が退いて表情が死んでいた。
「こんな秘密を三浦さんに暴いたのはお願いがあるからなんです。そのお願いを叶えて下さい。お願いします」
僕は土下座をしていた。
「・・・なぁに?」
重い口がようやく開いて三浦さんは聞く姿勢を持ってくれた。
もうそうなればゴールは目の前、僕の気持ちは飛跳ねていた。
ママと祖父を悪者に見立てて、今の関係から脱却したいと打ち明けていた。三浦さんを裏切っていた祖父への復讐、ママより好きだと思えた女性は三浦さんだけだと熟々志向を告白し、つじつまの合わない事でもいっさいを並べて喋りまくってお願いをした。
僕に三浦さんの女を下さいと…。
「たかし君…。お願いだから今日は帰ってちょうだい。頭が痛くて考えたくないのもう」
思惑とだいぶ違ってしまったがその場は素直に退くことにした。
あのまま三浦さんを押し倒すこともできたがそれはあえてしなかった。
三浦さんの性格上、他言するなんて思えなかったし、三浦さんと僕らの共通の知り合いは祖父だけなのが僕の余裕になっていた。
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