淫らな館
-暴走族-

その住宅地の売行きは予想以上に悪く、一年を過ぎようとしていたのに周りには小屋一つ今も建っていません。
集まるのは夜景を眺めに訪れるカップルの車。
それと集団で訪れる暴走族です。

初めは暴走族よりカップルの方を迷惑に感じてました。
節操も無い行為はしかたないと思いますが残骸をそのまま捨てていくのです。
年頃の娘と息子を抱える親としてはそれらを見せたくないもので掃除をしなければなりませんでした。
でもそれは自分一人が我慢すればいいことでしたが暴走族は違います。
家に娘が居る事を知ると意味もなく家の周りをぐるぐる回りだして、しかもあの爆音に奇声です。
怖くて自分の家なのに落ち着いて居られません。
陽が落ちる前には子供たちを家に帰るよう話して彼等を警戒していました。
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