二十日鼠の檻
-1ー1-

私の生まれた家は簡単に言えば普通の家だったように思う。
会社員の父に専業主婦の母。
その間に生まれたのが私だった。
後にも先にも生まれたのは私だけで母は次の子供を生まなかった。

母は元から子供という存在そのものを好まない性格で私が生まれからも元来好きだった犬や猫に愛情を注いでいた。
こう書くと私が嫌われ疎まれているように感じるてしまうが、そんな事はなく一応は衣食住不便なく育ててくれていた。
しかし優先順位としては先に動物ありき次に私だったように思う。
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