妻との日々
-映画館-
その突き刺さる悲鳴とは裏腹に、薄暗がりに浮かんだのは歓喜の渦に飲み込まれ満足そうな妻の顔でした。その妻の顔は背筋がゾクゾクするくらい美しく、淫らなものでした。僕は思わずしばらくの間、魅入ってしまいました。Aさんは立ち上がってまた僕の隣りに来ると「少し離れて見てて下さい。携帯をオンにしておきますから私らと奥さんのやり取りを盗み聞きしてみませんか?」僕もちょっとイタズラ心と言うかスケベ心が沸き起こり承諾しました。Aさんの携帯と僕の携帯をつなぐと、僕は同じ列の反対側の端…妻から離れた席に座りました。妻の姿は
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