*禁忌*
-#3-
ガチャン・・・。
夫が出勤すると、それを待っていたかの様に、ドアの郵便受けに何かが投函されました。
お隣さんたら・・・早速・・・。
投函されたビニール袋には、青年へ手渡したショーツが恥じらいも無く広がって入っていました。
やだっ・・・お隣さんたら・・・。
袋を開けた瞬間から鼻をさす男の臭い・・・それがなんとも素敵な香りに思えました。
まだ若干の湿り気が生地全体を包み、所々に変色や風化して白い粉になった箇所も見受けられました。
なんとも言えない感情が湧き上がってきました。他人・・・いくら身内の人間でも、その生地はあまり人目に晒したくないもの。
なぜなら、下着と言うのは何も知らない他人に見られた場合、その色や形や模様で勝手にどんな女性か決められてしまうから・・・それがいくら個人の妄想にしても、女性にしたら恥ずかしいことだからです。
そのある種、私の分身みたいな生地が男性の欲求で汚されているのです・・・まるで犯された様な感情でしたが、逆に欲情が湧き上がる様な感覚も覚えました。
あの夜、夫に抱かれる私を青年は、壁を隔てた向こう側で同じ様に・・・むしろそれ以上に、激しく何度も・・何度も犯していたのでしょう。
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