*禁忌*
-#9-


ボディースーツの上から、ワンピースを羽織らされました・・・静かなフロアーにミュールの音が響いていました。


「いいか奥さん・・・逆らえばどうなるかは解っているね?
このメモを渡しされるがままにしなさい・・・驚くでしょうね、あの秘密を知ったご主人は(笑)」


その言葉が頭の中に響いていました。


フロントロビーまで来ると、1つの人影が立ち上がりこちらに会釈したのです。


「美晴さんでしたね・・・本当に来てくださるとは思いませんでした。」


私の前に歩み寄った老紳士に、俯きながら○氏から渡されたメモを手渡しました。


「・・・わかりました。この年になって、あなたの様な女性を弄べるなど本望ですよ・・・なら・・・行きますか。」


全く見ず知らずの男性と暗い夜道を歩きました・・・散策公園の街灯の下で、アルコール臭い息のする口に唇を奪われ、身体を愛撫される・・・。


恥辱と屈辱に耐えるのみ・・・快楽とはほど遠いものでした。
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