*禁忌*
-#2-



「あらあら(笑)そんなにしたかったんか。
ええ年して漏らしちまうなんてなー(笑)」


ショーツの中は生暖かく蒸せり、内股を溢れ出した尿が次から次へと滴っていきました。

乾いていたアスファルトが、足元を中心に濃い色へと放射線状に広がっていきました。








こんな恥ずかしいことを・・・。








いくら地方の田舎でも車ぐらい走っています。

私の頭の中は、羞恥心の言葉で埋められました。




もし・・・知り合いやご近所さんやパート先のお客さんが、あの車に乗っていたら・・・公衆の場でしかも義父の前でお漏らししてしまうなんて・・・。




その場でしゃがみこみ、顔を手で隠して泣く私を置いてゆっくりと遠ざかっていきました。




灼熱の太陽に照らされたアスファルトは、アンモニア臭を漂わせてきました。
ますます蒸せるショーツの中と、長い時間をかけてゆっくり滴る雫・・・改めて自分がどんなことをしたのか、思い知らされました。




普通ならこんな恥ずかしい現場から、一刻も早く逃げたくなるのかもしれません・・・だけど私の頭にあったのは、しゃがみ込む美晴の姿を客観的に見る自分でした。








あなたは自分の容姿に自身があったでしょう・・・気品を自然と露わにしていたでしょう・・・解ってるでしょ?
・・・高嶺の花とわかりらせながらも、それを屈辱的に踏みにじられ凌辱されることに、どれほど興奮するのかを・・・。








私の中でたしかに何が変わっていったのです。
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